JR西相談役、「無責任体質残る」 運転士再教育は当然

ミスを何回もする運転士への再教育は必要でしょう。ただ、再発を防止する為の合理的なカリキュラムを含まない(知る限りそのようです)再教育は懲罰であって教育ではないです。
怠慢的なミスには、ムチでしばけば効果があるでしょうが、根本的に技量が足りない、あるいは環境的にミスをしやすい状態にある(今回はまさにこれだと思うのです)場合は、ムチでいくらしばいても問題解決には至らないと思うわけです。

ミスの原因を正しく分析することなく、一律に運転士個人に責任を転嫁しムチでしばくJR西の手法は、安全管理の方法としては甚だ非効率という感を禁じ得ません。
「ストレスのない乗員はいない」というのも正論ではあります。緊張感の無い状況もミスの原因でしょうから、適度なストレスは何事にも必要です(俺はそれも嫌だけど)。
しかし、過度のストレスは、例えばピンチの際のピッチャーの失投のように、かえってミスの原因となります。
・・・誰が考えても、こういう方向の結論が出てくると思うのですが。

自ら合理的で徹底的な原因分析と、分析に基づく反省が出来ないところが、俺はJR西の組織的な病根だと思います。
今までの経緯を見ていても、問題解決の部分に関しては、責任回避と悪者探しに走りがちに見えます。置石説がいきなり出てきたのは、そういう組織風土が背景にあったのでしょうな。
きっと、JR西の内部では、組織間や個人間で、壮絶な責任のなすり付け合いが起こっているに相違ありません。なんか目に浮かぶ(笑)。

でまあ、俺としては、多分JR西は、今後もこういう事故をやらかすだろうなあ、と思ってしまうわけです。まともな原因分析と対策がされるとは思えないから(今回は、ある程度外部のメスが入るようなので、それらの力でなんとかなるかもしれませんが)。

願わくは、俺がそんな事故に巻き込まれませんように。